今の時代、パソコンでインターネットをするのは当たり前になっています。そこでよく聞くのがコンピュータウイルスです。コンピュータウイルスに感染するのはそんなに危険なのか?大丈夫じゃないの?と思っている方もいるかもしれません。今回はコンピュータウイルスについて知ってみましょう。
目次
コンピュータウイルスとは
コンピュータに入って悪さをする「コンピュータウイルス」
コンピュータのセキュリティ対策の話で必ずといっていいほど話題にのぼるのが「コンピュータウイルス」です。
しかし、コンピュータウイルスとは一体どういうものなのか?よく分からないままにしている方も多いかと思います。
分からなくても市販のセキュリティソフトを入れられるならば対策として何ら問題ないと言えますが、ウイルスとは一体何者で、どこから来て何をするのか、それらをしっかり理解すればウイルスに対してより強固なセキュリティ対策を施すことが出来ます。
コンピュータウイルスとは簡単に言えば「コンピュータに風邪をひかせるウイルス」のことです。
字面そのままだと誤解を招くのでもう少し詳しく言うと、どこからかコンピュータの中にやってきて、コンピュータまたはコンピュータの使用者に対して損害を与えるプログラムのことをコンピュータウイルスと呼んでいます。
コンピュータウイルスに感染すると
タコ増殖から動作不能まで…やりたい放題のウイルス
まずは、コンピュータウイルスがどういう悪さをするか、有名な具体例をお話します。
2010年に「イカタコウイルス」と呼ばれるファイル破壊型ウイルスがファイル共有ソフトを介して多くのパソコンに感染しました。
後で説明しますが「トロイの木馬」と呼ばれる種類のウイルスで、全く別のプログラムを装って実はウイルスだったという悪質なものです。
このウイルスはパソコン内にあるあらゆるファイルをイカやタコのイラストがあしらわれた画像ファイルに置き換えてしまうというものでした。
置き換えるファイルは個人ドキュメントフォルダに入れているテキストや写真にとどまらず、パソコンの起動に必要なシステムのファイルまで置き換えてしまい、最悪の場合起動できなくなる事態を引き起こす凶悪なウイルスです。
コンピュータウイルスの種類・特徴
自分でウイルスを入れてしまう?あの手この手のウイルス
それでは、ここからウイルスの種類について簡単にお話します。
ウイルスは日々様々なものが開発されておりその全てを把握することは出来ませんが、メジャーなウイルスはいくつか存在します。
まず紹介するのは「ワーム」です。
ワームはメールの添付ファイルや画像ファイルなどに寄生している種類のもので、ものによってはwebサイトから感染させるタイプもあるインターネットを侵入経路とするウイルスです。
感染するとシステムファイルなどを破壊しコンピュータの動作不能または動作不良を引き起こします。
続いて「トロイの木馬」です。先に示したイカタコウイルスの例でも話した通り別のプログラムなどを装ってコンピュータに侵入しようとします。
感染するとイカタコウイルスのようにデータを書き換えるほかコンピュータの中身を別のコンピュータに勝手に送信するなどコンピュータを乗っ取って操作してしまいます。
次は「スパイウェア」、こちらは先の2つとは少し趣向が変わり、こっそり侵入して気づかれないように中のデータを外部に送信するウイルスです。
コンピュータそのものというより、コンピュータを使っている人や企業に損害を与えるような目的があります。
ここでは紹介しきれませんが、ほかにも「ボット」「ロジックボム」など沢山種類があるので、興味がある方はぜひ調べてください。
コンピュータウイルスに感染しないために
セキュリティソフトの更新と人間の「うっかり」防止で感染防止
ここまで読むとウイルスが恐ろしいものだということを少しでも感じていただけたかと思います。
「きっちり対策したい!」という気持ちが芽生えたのではないでしょうか?
では、具体的な感染防止策についてお話します。
近年は技術が向上し、市販されているウイルス対策ソフトやセキュリティ対策ソフトをインストールしていればウイルスによる被害は高い確率で防ぐことが出来ます。
しかし、インストールしただけで安心するのは早計です。
ウイルスは日々新型が生まれており、対策ソフトはそれを追いかけるようにソフトの更新を行っています。
なので対策ソフトの「定義ファイル」の更新は必ず行いましょう。
この更新をしないともしもコンピュータ内にウイルスがあっても検出出来ないため対策ソフトの意味がなくなります。
また、操作する人自身が注意を払ってコンピュータに触れることも大切です。
トロイの木馬のようにほかのソフトを装っている例は多いので、ダウンロードするソフト、或いは知り合いから借りたUSBの中身などを「大丈夫」だと思って開けたりすると感染してしまうという可能性があります。
普段から発行元が怪しいファイルをダウンロードしないよう心掛けたり、借りたUSBを一度対策ソフトのスキャン機能で安全かチェックするなど油断せずに操作しましょう。
まとめ
ウイルスは「誰かが」作っている
最後に、コンピュータウイルスは勝手に生まれてくるものではありません。
どこかの誰かが何か理由があって作りだしています。
あの企業に大打撃を与えたい、インターネットインフラを破壊したい、ただただ慌てふためく人々の姿を見たい…理解しがたいものもありますが、必ず人が作って世に送り出しています。
彼らは私たちの、コンピュータの隙を突いてありとあらゆる手段で攻撃を仕掛けてきます。
それと戦っているのがセキュリティ対策ソフトの開発元であったり、政府などの命を受けて活動しているサイバー犯罪対策チームです。
しかし、ウイルスの攻撃目標はそういった対策チームではありません。私たちや、私たちの使うコンピュータです。
対策ソフトが何とかしてくれるだとか、そのうち警察に逮捕されるだとかいう甘い考えを持たず、日々ウイルスの危険にさらされているという自覚をもって、自分の取れる防御策をとってください。
あなたとあなたのコンピュータを守れるのは、あなたです。